基盤長挨拶


基盤長

京都大学研究連携基盤
基盤長 大志万 直人


京都大学には、さまざまな研究分野で研究・教育活動を行っている京都大学の研究所・研究センター群があります。これら間の相互の連携を強化し、学部・研究科を含めた全学的な研究活動からの中からボトムアップ的に異分野融合による学術分野の創生することをめざして、京都大学研究連携基盤は、本年4月1日本学の学内組織として設置されました。

京都大学研究連携基盤では、異分野融合による新学術分野、つまり「未踏科学」へチャレンジするための機能として、「未踏科学研究ユニット」というものを持っております。そして、この研究ユニットの中で、4つの異なる研究目的を持つ研究事業ユニットを7月からスタートさせました。その際この「未踏科学研究ユニットを取り上げていただいたある新聞記事では、「いでよ!!未踏の研究」、京都大学が「出口が分らぬ」4つの分野の研究をスタートさせたと紹介していただきました。昨今、成果を見据えた研究計画の基で研究を推進するのが強く求められることが多くなっています。そういう意味では、「出口が分らぬ研究」という表現は、一見ネガティブにとられてしまい、研究目標を持たない研究などとはどういうことだと思われるかもしれませんが、そうではありません。もちろん、 4つの研究事業ユニットはそれぞれ研究目標を持っています。そもそも無目的に
研究を始めることはありません。

しかしながら、「未踏科学」と謳う以上、当初想定もしていないような出口を見つけることも含め、失敗を恐れないチャレンジを行ってゆきたいと思っています。また、研究内容が新規性の強いチャレンジであればあるほど、真っ暗な迷路の出口を見いだせなくなることも、しばしばです。ある時は、出口を見つけられない研究を始めてしまったのではないかと悩むことも稀ではありません。さらに、「失敗」といいましたが、当初のゴールに至る道筋の上では一見「失敗」に見えることも、実は、全く新しい展開のカギとなる場合もあるはずです。そのような予期せぬ展開も強く期待するところです。その意味で大いに「出口の分らぬ研究」にチャレンジしてゆきたいと考えています。

そして、この「未踏科学研究ユニット」で行われるチャレンジを通じて、新しい研究者の世代が育っていくことも切に願うとともに、多くの次世代の研究者が育ってゆくはずであることを強く信じております。この意味では、研究上の個別の成果は、実は問題ではなく、新しい発想のできる次の世代の研究者を育てることこそ、「未踏科学研究ユニット」でのチャレンジであるとも言えるかもしれません。

今後、京都大学研究連携基盤が中心となって実施してゆく研究・教育活動を支援いただきますようお願いします。








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