未踏科学研究ユニット研究報告会2022(2nd)

京都大学研究連携基盤未踏科学研究ユニット報告会2022 (2nd)を開催しました


  • 日 時 :202210月15日(土)10時-17時

  • 場 所 学術情報メディアセンター南館 マルチメディア講義室(201号室)
    現地開催、およびWeb開催(Zoom使用)

本学の18の附置研究所・研究センターで構成する京都大学研究連携基盤では、令和4年10月15日(土)午前10時から未踏科学研究ユニット報告会2022(2nd)を学術情報メディアセンター南館をベースにハイブリット形式により開催し、約90名の参加がありました。今回は、基盤評価委員会での意見も踏まえて京都大学教務情報システム KULASISにより学部生・大学院生の参加も呼びかけ約20名の参加がありました。


プログラム前半は、中北英一副基盤長(防災研究所長)の司会により進められ、辻井敬亘基盤長の開会挨拶・基盤活動の紹介に引き続き、未来を切り拓く量子情報ユニットの青木愼也ユニット長及び森前智行副ユニット長によるユニット紹介及び3名の発表者による研究発表、多階層ネットワーク研究ユニットの今井啓雄ユニット長によるユニット紹介及び3名の発表者による研究発表が行われました。

プログラム後半は、小野薫副基盤長(数理解析研究所長)の司会で、持続可能社会創造ユニットの長谷川健ユニット長によるユニット紹介及び4名の発表者による研究発表、データサイエンスで切り拓く総合地域研究ユニットの三重野文晴ユニット長によるユニット紹介及び3名の発表者による研究発表が行われました。


その後の全体討論では、こういった場を通じて新しい発想に触れることができた、研究者間の情報交換の場となりユニット間の連携の可能性や共同利用・共同研究拠点との接続についても考えることができたなどの意見が出されました。


最後に現地参加いただいた時任宣博理事・副学長からは「本日のような機会を活かして、ぜひ新しい研究、学際的な研究の芽が生まれることを期待している」という総括のコメントがあり、小野副基盤長による閉会挨拶で幕を閉じました。


また、当日は研究連携基盤の評価委員会委員にも参加をお願いし、多くの委員にご参加いただきました。報告会終了後開催された評価委員会では、ユニットにとどまらず研究連携基盤の運営についても指標となるご意見をいただきました。多忙な中、長時間ご参加いただいた評価委員の先生方に感謝申し上げます。


さらに、学術情報メディアセンターの岡部センター長には、今回も会場の提供をはじめとして発表会の運営に多大のご協力を頂きました。改めて御礼申し上げます、ありがとうございました。

研究連携基盤では、このような未踏科学研究ユニットの運営や次世代研究者支援を通じて学際的研究の推進、若手・女性研究者支援を引き続き行うとともに情報発信についても尽力して参りますので、皆様のご理解・ご支援をお願いします。

研究連携基盤の概要説明を行う辻井基盤長

発表時の会場の様子

総括・挨拶を行う時任理事 ・副学長

<プログラム>

10:00~10:15 開会挨拶・活動紹介 辻井敬亘(研究連携基盤長)

10:15~11:10 未来を切り拓く量子情報ユニット

  • ユニットの説明・概要について 
    青木愼也(基礎物理学研究所・教授/ユニット長)
    森前智行(基礎物理学研究所・准教授/副ユニット長)

  • 「量子ランダムネスの物理への応用」
    中田芳史(基礎物理学研究所・特定准教授)

  • 「Theories from economics into quantum information and quantum thermodynamics」
    Andres Ducuara(基礎物理学研究所・特定助教)

  • 「マルコフ連鎖のカットオフ現象」
    田中亮吉(理学研究科数学専攻・准教授) 

11:10~11:25 質疑応答


11:25~12:20 多階層ネットワーク研究ユニット

  • ユニット活動報告
    今井啓雄 (ヒト行動進化研究センター・教授/ユニット長)

  • 「ヒトの声帯形態における複雑性の進化的欠損とその音声言語への適応」
    西村剛 (ヒト行動進化研究センター・准教授)

  • 「ドローンによる観察が明らかにするウマの重層社会」
    前田玉青(野生動物研究センター・大学院理学研究科博士後期課程3年)

  • 「分子から生態学まで階層を超えたネットワークシステムの動態解明」
    望月敦史(医生物学研究所・教授)

12:20~12:35 質疑応答

(休憩)

13:30~14:20 持続可能社会創造ユニット

  • ユニットの活動について
    長谷川健(化学研究所・教授/ユニット長)

  • 「実用化のペロブスカイト太陽電池 / Perovskite Solar Cells for Practical Use」
    MURDEY RichardJames(化学研究所・講師)

  • 「熱・電力可変併給によるバイオマス改質と電力需給平滑化」
    八木重郎(エネルギー理工学研究所・准教授)

  • 「ミャンマー・バゴー川周辺の都市の持続的な発展のための最適な河川整備の検討」
    竹林洋史(防災研究所・准教授)

  • 「気象レーダーを活用した熱帯泥炭地の雨量推定と地下水位との応答に関する研究」
    小川まり子(東南アジア地域研究研究所・助教)

14:20~14:40 質疑応答


14:40~15:35 データサイエンスで切り拓く総合地域研究ユニット

  • ユニット活動の全体的進捗と今後の計画について
    三重野文晴(東南アジア地域研究研究所・教授/ユニット長)

  • ソーシャル・キャピタルと健康:「地域のソーシャル・サポートは、コロナ禍のストレスを緩和するのか」
    関根仁博(経済研究所・特命教授)

  • ”Geographies of energy transition: Challenges for coal-fired power plant retirement in Southeast Asia”
    Julie Delos Reyes(東南アジア地域研究研究所・特定助教)

  • 森林火災と環境問題:「住民参加型地図作りと慣習的土地利用資料の作成による熱帯泥炭地域社会の再生」
    甲山治(東南アジア地域研究研究所・准教授)

15:35~15:50 質疑応答

(休憩)

16:00~16:45 全体討論・意見交換
16:45~16:50 時任宣博理事・副学長総括
16:50~16:55 閉会挨拶 小野薫(連携研究調整室長)