第128回 京都大学丸の内セミナー
(現地/オンライン)

国際写真電送と新聞報道
―山川出版社企画の高大連携プロジェクトの成果から  

令和日(金)18:00 ~19:30

 貴志俊彦(東南アジア地域研究研究所・教授)

 2018年に高校の学習指導要領が改訂され、本年度4月から歴史の教科に必修科目の「歴史総合」が導入され、来年度から選択科目の「世界史探究」「日本史探究」の科目が導入されます。とくに新科目「歴史総合」では、現代の諸課題に結びついた歴史を考えることが求められるため、山川出版社は、生徒の副読本として、大学と高校の教員の英知を凝集した「いまを知る・現代を考える 山川歴史講座」全10巻の刊行をスタートさせました。また、書籍刊行前に、執筆者による講演をYouTubeで事前公開するというユニークな方法をとっています。

 講演者は、その第7回「情報・通信・科学技術の歴史を考える」を担当します。今回の講演は、下記のような構成のもとで行う予定です。

  0.イントロダクション:高校新課程「歴史総合」のスタート
   ~山川企画「いまを知る・現代を考える」シリーズとは?

  1.国際無線写真電送の萌芽期~メディア・イベントを契機に写真電送の道が開かれる

  2.日中戦争期からに第二次世界大戦にいたる報道戦

  3.太平洋戦争による通信網の劣化

    補論「フォトレタッチについて」

  まとめ~写真電送と戦争との関係をふりかえる

逓信省『写真電報』1931年3月から 

ヒトラーからオリンピック参加者への感謝状(『東京日日』1936年8月27日) 

ドイツ紙に掲載された真珠湾攻撃の写真(『東京日日』1942年1月24日)