基盤長挨拶

基盤長挨拶

京都大学研究連携基盤連携基盤長 渡辺 隆司Prof. Dr. Takashi Watanabe

基盤長挨拶

 京都大学では、約2,700人の教員、約13,000人の学部生、約5,000人の修士課程大学院生と約3,800人の博士課程大学院生が、理工学系、医学・生命科学系、人文・社会科学系、学際系を網羅する10の学部、18の研究科等と、他大学には例を見ない19部局もの附置研究所と研究センターで教育研究活動を行っています。京都大学では、これらの研究所・センター間の相互連携を強化するとともに、学部・研究科を含めた全学的な研究活動の中から、ボトムアップ的な異分野連携・融合により未開拓の新しい学術分野を創生することをめざして、平成27年4月に新たな学内アライアンス組織として「京都大学研究連携基盤」を設置しました。

 これら京都大学の研究所・センターの教員や研究員に特に求められる使命の一つは、世界に通用するきわめて独創性の高い先端研究の推進です。その中で、研究所・センターに所属する教員、研究員、大学院研究科から派遣される大学院学生らのそれぞれの研究活動、そして、研究所・センターが中心となって特別プログラムを組んで行う「未踏科学研究ユニット」という連携研究活動を支援するのが、京都大学研究連携基盤の役目です。具体的な事業内容としては、若手研究者の海外派遣・招聘、研究成果の出版・論文作成の支援、そして任期付き外国人研究者を加えて推進する「未踏科学研究ユニット」での研究課題遂行の支援などを実施しています。

 京都大学研究連携基盤では、既往の学問分野の枠にとどまらず、異分野連携を図ることで、これまで研究者が誰も踏み入れたことがない前人未到の科学分野に果敢に挑戦する野心的な研究推進を強く進めています。研究連携基盤のコアをなしている19部局の研究所・センターには、人文・社会科学系から理工系、医薬・生命系に至るまで、非常に幅広い分野の研究者が在籍していますので、その相互連携の中から自由闊達な議論と意見交換を経て、従来の枠組みにとらわれない複眼的な視点からの新たな知への挑戦を展開しています。

 「未踏科学研究ユニット」では、前人未到の分野開拓において若手研究者が大発見に至るための研究支援・推進を特に進めています。一つのプラットフォームを舞台に、異分野の研究者が互いに率直に意見をぶつけ合い切磋琢磨するとともに、それぞれの研究背景の効率的なシナジー効果を活用することで、出口がすぐに見つからなくても将来の革新的な発見や社会的要請に応える重要な研究成果を生み出せるように、研究所・センターの研究者をまとめていきます。また、単に研究課題の達成や成果発信を求めるだけでなく、「未踏科学研究ユニット」での研究活動におけるチャレンジ精神の醸成を通じて、まったく新しい能力(脳力)を具備した力量ある次世代研究者を飛び立たせるという人材育成の観点も、京都大学研究連携基盤の重要な使命の一つです。「未踏科学研究ユニット」は、発足以来4つの学際的研究ユニットを設置して研究活動を進めてきましたが、令和2年度には、「未踏科学研究ユニット」の新しい4つの研究ユニットが始動しました。第一期の研究ユニットを通して、異なる専門領域の研究者が連携し、未踏の地に踏み出す足場が形成されたと考えております。第二期の「未踏科学研究ユニット」では、この足場をもとに、さらに自由な発想と切り口で、地球規模の問題に取り組み、新しい研究領域を創成するとともに、未来を支える次世代研究者が多数育つことを期待しております。

この度、大志万直人初代基盤長、小柳義夫第2代基盤長、時任宣博第3代基盤長の後を受けまして、新たに基盤長を拝命致しました。京都大学研究連携基盤が推進します独創性に溢れる連携・融合研究と教育活動に対し、皆様から一層のご理解とご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。