第110回 京都大学丸の内セミナー

第110回 京都大学丸の内セミナー

スピントロニクスの発展と展望

令和元年9日(金)18:00 より

小野輝男(化学研究所 教授)

 スピントロニクスあるいはスピンエレクトロニクスという言葉を聞いた頃があるでしょうか?コンピューターを代表とする現在のエレクトロニクスは電子の「電荷」を電界で制御することで成り立っています。一方、電子の「スピン」を磁界で制御することでハードディスクドライブなどの磁気工学が発展してきました。現在、電子の二つの自由度である「電荷」と「スピン」の両方を制御することで、エレクトロニクスの更なる発展を成し遂げようとする研究が盛んに行われています。本講演では、このスピントロニクスと呼ばれる研究分野の発展と展望について、具体的デバイスを挙げながら説明したいと思います。

 カセットテープからハードディスクドライブ、そして磁気メモリ(MRAM)へ