第141回 京都大学丸の内セミナー
(現地/オンライン)

巨大電波望遠鏡で見上げる星空 ~太陽系の昔の姿とは?~

令和日(金)18:00 ~19:30

 大屋 瑶子 (基礎物理学研究所・講師)

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私たちが住む地球は、太陽の周りを回っている惑星です。太陽系には、地球の他にも火星や木星などの惑星があります。近年、太陽以外の恒星にも、このような惑星系を持つものが見つかってきました。


惑星系はどのようにして誕生したのでしょうか?これは、宇宙物理学・天文学が挑戦してきた長年の謎の一つです。太陽系は、今から約46億年も前に形作られたと考えられています。その誕生の瞬間を見るために、46億年前に遡ることは、残念ながら困難です。そこで研究者たちは考えましたーー「他所の星が生まれる様子を見れば、太陽が生まれた時のことを考えるヒントが掴めるのではないか?」。幸い、宇宙には星の数ほど星があるので、今まさに生まれたばかりの星 (原始星) も沢山あります。原始星はまだ光る力が弱く、人間が見ている可視光では見えませんが、代わりに「電波」と呼ばれる光の一種で光っています。電波にも「色」があり、原始星天体はそこにある物質 (水や酸素など) に応じた色で見えます。


「生まれたての星はどのような姿をしているのか?」「宇宙空間から惑星へ、どのような物質がもたらされるのか?」「太陽系や地球の環境はどのようにして作られたのか?」ーーこの講演では、南米チリにある巨大な電波観測所ALMA (アルマ) などでの最新の観測成果を交えながら、これらの謎に挑みます。