第145回 京都大学丸の内セミナー
(現地/オンライン)

第145京都大学丸の内セミナー

多様な霊長類の食性とその進化

令和11日(金)18:00 ~19:30

今井 啓雄(ヒト行動進化研究センター・教授)

 人類は様々な食物を口にしますが、この進歩は火の使用や植物育種など、生物学的というよりは文化的な側面によるものが大きいと考えられます。ただ、生物学的にも人類集団の中で味覚受容体の機能的な分布が異なっている例など、ヒトとしての進化・多様化も進行しつつあるようです。当日現地会場では、味覚の簡単なテストを実施して、ヒト集団の中の味覚に関する遺伝的多様性について議論したいと思います。


もうすこし視野を広げて文化的な側面がほとんどない現生の霊長類を眺めてみると、多くの霊長類は雑食性が強いものの、ヒヒやゴリラ・コロブス等の草食・葉食、マーモセット類のような樹液食等、個性的な食性を示す種も存在します。これらの味覚や分子機構はどうなっているのでしょうか?まだ、完全な答えは出ていませんが、それぞれの種に特徴的な味覚受容体遺伝子の変異が見えつつあります。それぞれの生息環境に適応して、特徴的な進化をすることによって、現代まで生き残っているのかもしれません。

中国の石灰岩の崖にすむ葉食ザル

ブラジルで樹液を主食とするマーモセット

現地会場
京都大学  東京オフィス(新丸ビル10階)
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アクセスマップ
JR、東京メトロ丸ノ内線「東京駅」直結
東京駅新幹線ホームより徒歩10分。丸の内北口改札出てすぐ。