第144回 京都大学丸の内セミナー
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第144回 京都大学丸の内セミナー
人は有史以来みずからの手や頭でいろいろな計算をしてきましたが、計算とは何なのか、何ができるのかに関する理論が形づくられたのは20世紀になってからでした。情報処理・知的活動の本質についての数学的な理解は、計算機(コンピュータ)の構想・誕生・普及と時を同じくして深まってきたことになります。万物を支配する力学の法則を理解してこそ精密な機械が作れるのと同様に、情報処理の世界でも原理的に計算できるものとできないものがあり、その限界を科学的に理解することがコンピュータによる効果的な問題解決法にも繫がっています。この講演では、計算理論の考え方について、その発展の経緯とともに解説します。